MATE 1.12 をリリースしました
5ヶか月の開発期間を経て、MATE デスクトップチームは MATE デスクトップ 1.12 のリリースを公表できたことをうれしく思います。すべての MATE 貢献者とユーザーに感謝します。
MATE 1.12 で新しくなったこと
MATE デスクトップ 1.12 の主な変更点は次のとおりです。
- GTK 3.18 サポートを含む、MATE デスクトップ全体の GTK3 サポートの修正と改善。
- タッチパッドのサポートが大幅に向上し、マルチタッチとナチュラルスクロール機能が追加されました。
- マルチモニタのサポートが改善され、ディスプレイの設定に出力名が使用されるようになり、改訂された UI ではプライマリモニタが設定できます。
- 電源管理アプレットにモデルとベンダーの情報が表示されるようになったので、複数のバッテリ駆動デバイスを区別できます。
- セッション管理が改善され、メディアの再生中にスクリーンセーバーの使用を抑制します。
- MATE は
org.gnome.SessionManager
namespace に従うようになりました。
- MATE は
- systemd サポートを拡張しました。
- 長らく存在していた不具合と、多数の使い勝手の悪さが修正されました。
- たとえば、画面解像度を変更しても、パネルアプレットの順序は変更されません。
- 翻訳が更新され、多くのコンポーネントが
gschema
から直接文字列を取得するようになりました (intltool 0.50.1 が必要)。 -
win32
とosx
のサポートを止めました。
MATE 1.12 の各種コンポーネントは、次の場所からダウンロードできます。
スクリーンショット
Changelog 変更点
変更点の詳細は以下のとおりです。
mate-common
-
lcov
1.12 をサポート - 関連文書と実例を更新
mate-desktop
-
dconf
0.13.4 とxrandr
1.3 が必要です。 - GTK+3 でオーバレイスクロールを切り替える
gsettings
キーを追加 - いくつかのアイコンを追加することで、カスタムアイコンテーマ使用の GTK+3 で欠落していたアイコンを修正
- マウススキーマ: 中クリックによるエミュレーションを標準で有効に
- RR: 欠落している mate_rr_output_get_possible_crtcs 関数を実装
- RR: 出力名によるラップトップ ID の修正
- RR: 表示名に加えて出力名も表示
- docbook ユーザーガイドを別のプロジェクトへ移動
- yelp への依存関係を削除 (ユーザガイドの移行後は不要)
libmatekbd
- GObject イントロスペクションを追加
- レイアウトビュー/印刷ダイアログ: 不要なヘルプボタンを削除
- レイアウトビュー/印刷ダイアログ: いくつかの UI を修正
libmatemixer
- oss: Linux のポーリングには modify counter だけを使用してください。BSD では壊れています。
- alsa: 古いバージョンの ALSA で FTBFS を修正
- alsa: フェードの修正
libmateweather お天気アプリ
- タイムゾーンの場所の更新
mate-icon-theme
-
pkgconfig
ファイルを生成しない
Caja
- サーバへ接続 ダイアログ: AFP のサポートを追加
- マルチモニタのサポートを向上
mate-polkit
- GTK3 アプリケーション・インディケータのサポートを追加します。
Marco
- マニュアルの追加およびポインタによるウィンドウ配置の追加
- 同一アプリケーション内のウィンドウを切り替えに Alt-` を使用
mate-settings-daemon
- ログアウト用の新しいキーバインディングを追加 (デフォルトは空です)
- タッチパッドの設定: 自然なスクロール、2 本指および 3 本指クリックのサポートを追加
- マウス: Ctrl+C や他のコンボを無視するには
syndaemon-K
を使用 - GTK+3: xrandr トレイアプレットがカスタムパネルテーマをサポート
mate-session-manager
- Plank など、ドックのオプションサポートを追加
- 既存の
libsystemd-login
に加えて、新規のlibsystemd
のサポートを追加 - ログアウト/シャットダウン時には最大 1 秒間だけ待機
- 新しい gsettings キーを使用して、開始時に GTK+3 オーバーレイスクロールのオン/オフを切り替え
mate-menus
-
pkg-config
を使用して python をチェック (python 2.7 が必要)
mate-panel
-
xrandr
1.3 以降が必要 - カレンダーの週番号を有効/無効にするオプションを追加
- 画面解像度の変更時にロックされたアプレットの位置を修正
- GTK+3: アプレットが
panel-menu-bar
に従うようにスタイルクラスを追加
mate-themes
- GTK3 の全テーマ: 音量/輝度アプレットスライダをデザイン
- すべてのテーマ、特に GTK 3.18 関連のさまざまな改善を行ってより洗練に
mate-notification-daemon
- gtk3 におけるテーマの高さと可視性を修正
- 複数のテーマの修正
mate-control-center
- 外観: インタフェースタブを復元
- ディスプレイ: プライマリモニタ設定のためのサポートを追加
- ディスプレイ: ディスプレイ名に加えて出力名を表示
- キーバインディング: ログアウト用のキーバインディングを追加
- タッチパッドの設定: タッチパッドを有効/無効にするオプションを追加
- タッチパッドの設定: 自然なスクロール、2 本指および 3 本指クリックのサポートを追加
- カテゴリ化の向上
- GTK+3: 外観および MATE フォントビューアでのフォントレンダリングを修正
mate-screensaver
- 既存の
libsystemd-login
サポートに加えて、libsystemd
のサポートを追加 - 画面をロックする時ブラックにフェードしない
-
systemd
のイベント処理を修正
mate-media
- man ページ内の複数の修正
- GTK+3: 音量アプレットのスライダおよびメニューにスタイルクラスを追加
- GTK+3: カスタムアイコンテーマ使用で欠落していたアイコンを修正
mate-power-manager
-
xrandr
1.3 以降が必要 - デバイスのベンダー/モデル情報を表示
- Mac Book Pro のバックライト調整を修正
- GTK+3: カスタムテーマのサポート
- GTK+3: 明るさの調整アプレットの動作を修正
mate-system-monitor
- SysInfo: Linux Mint および LMDE の適切な検出機能を追加
- SysInfo: ディストリビューションでカスタム側のイメージを定義可能に
- Interface: ノートブックに境界を追加
- 既存の
libsystemd-login
サポートに加えて、libsystemd
のサポートを追加 - C++11 でのビルドをサポート
- mate-icon-theme に対する不要な依存関係を削除
- C89 のサポートを廃止
Atril
-
win32
、osx
、hildon
のサポートを廃止 -
mate-icon-theme
の不要な依存関係を削除 - 配布パッケージのバージョンを使用する場合、埋め込み MathJax を削除
-
smclient
を必須に
caja-extensions
- 複数の文字列を修正
Engrampa
- 進行ダイアログで
ngettext
の使用を修正 - 複数の書庫を別々のディレクトリへ展開する機能を実際
- 展開するファイルがフォルダ内にある場合に、上書きチェックを修正
Eye of MATE
- さまざまなバグ修正。
mate-applets
- Accessx-status, geyes: アプレットの背景を自動的に描画
- Cpufreq: cpupower をデフォルトライブラリに
-
mate-icon-theme
に対する不要な依存関係を削除 - GTK+3: カスタムアイコンテーマ使用で欠落していたアイコンを修正
- GTK+3: cpufreq、charpick および drivemount がカスタムパネルテーマをサポート
mate-netbook
- Window Picker アプレット: 背景を自動的に描画
mate-netspeed
- アプレットの背景を自動的に描画
- サイレント・ルールの追加
mate-sensors-applet
- nvidia サーマルセンサーとクーラーセンサーのサポートを追加 (libxnvctrl >= 256.25 以上必要)
-
mbmon
プラグインの追加 -
udisks
プラグインに新しい値をポーリングさせる
mate-terminal
- 1.10.0 から壊れていた —tab タブオプションを修正
- デフォルトでサイレント・ルールを有効に
-
win32
、osx
のサポートを廃止
mate-user-share
-
dbus-1
の不要な依存関係を削除 - Apache 2.0 のサポートを廃止
mate-utils
- アプリケーションのアイコンを mate-system-log へ追加
- スクリーンショットのファイル名に、ウィンドウ名の代わりにタイムスタンプを標準で追加
- 辞書アプレットの背景を自動的に描画
-
gsettings
スキーマの翻訳修正
Mozo
- 起動時の通知を有効化
- サイレント・ルールの追加
Pluma
- ビルド中のテストの実行を有効/無効にする
--enable-tests
オプションを追加 - 保存時に末尾のスペースを削除するプラグインを追加
- バグレポートのスクリプトリストにあるアクティブなプラグインを復活
-
win32
、osx
および checkupdate プラグインのサポートを削除 - ウィンドウタイトルとデスクトップファイルの Pluma を大文字に
- GTK3. 印刷プレビューの修正
- 一部の注釈の修正
caja-dropbox
- caja extensions の既定ディレクトリを修正
- tarball に autogen.sh を含める